私たちは、プロ野球ファンのみならず多くの方々にとってプロ野球が共に楽しむことが出来る共有の文化としてわが国に根付いていく為には、ファン・球団・選手それぞれが風通しの良い関係を作り、お互いに協力しながらプロ野球の発展の為に努力していくことが必要だと考えています。これを実現して、プロ野球がこれからも発展するためにファンとして何が出来るかを考え行動していくためにこの会を設立しました。






 プロ野球がこれからも発展していくためのファン・選手・球団の関係と今の球界のその関係は大きくかけ離れていると言わざるを得ないのが現状です。野球協約第3条にはプロ野球は「社会の文化的公共財」となるべきと書いてありますが、経営者にとっての球団は所有物として考えられる向きが多く、選手・ファンとの間には大きな壁が存在しています。また、ファンと選手の交流もまだ十分ではないのが現状です。






 近鉄・オリックスの球団合併の発覚に始まった球界再編の動きの中で、球団合併や1リーグ制に反対するファンの大きな声が巻き上がりました。その中で、我々訴える会でもファンの声を届けるべく全国で署名活動を行い40万人もの多くのファンの声が集まりました。私たちはその声を合併の当事者である近鉄球団に直接届けるべく努力して参りましたが結局実現には至りませんでした。そこで我々はファンと選手の立場は違うけれども今回比較的考えが近い選手会に署名を託すことで活用していくことにしました。

 その選手会も以前より社会的には労働組合であると認められながらも球団の経営者からは労働組合であると認められておらず経営者はその交渉のテーブルにのる義務はないとして退けられてきました。しかし、東京高裁判決で労働組合であるとして団体交渉を行うことを経営者側が命じられ、渋々経営者はそのテーブルにつきました。

 今回その交渉とストライキの末、12球団維持と新規参入という形で決着をみましたが、我々がファンの皆さまからお預かりした署名の趣旨はあくまでも「合併反対」でありその思いは結局実を結ぶことはできませんでした。選手の雇用の維持を第一に考えなくてはならない選手会の立場は私たちも理解していますし、球団との直接的なパイプを持たない私たちはそれも承知の上で選手会に託さなくてはいけないという事情もありました。(参考:松原事務局長との対談のご報告

 選手会はここに至るまで25年間、社会貢献活動や球界の発展の為の提言などを含め地道な活動を通して球団との交渉の場の確保のために努力してきた経緯があります。それでは私たちファンはその間具体的にどのような活動をしてきたでしょうか?「ファンは与えられたものを見ていればいい」という環境の中で何かこれを変えていくための活動をすると言うことは容易なことではありません。しかし、私たちはこの活動を経て、私たちの大好きなプロ野球をこれからもずっと楽しく見ていけるように、ファンとして出来ることを考え地道に一つずつでも実行していくべきではないのかというように考えるに至りました。






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