いつも私たちの活動に温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。

 6月15日から始まった署名活動は、先日11月15日にオリックス球団事務所へ最後の署名を提出し、一応の終結を見ました。私たちが行った署名活動の大まかな経緯と詳細なご報告は、既に当サイト上で公開しております。残念ながら最終的には合併は撤回されませんでしたが、もし今回の問題で何か意味があったとすれば、多くの野球ファンがプロ野球に対して問題意識を高め、考え、行動したということではないかと思います。この事実やファンとしての思いを、何らかの形で残すことが出来ないかと思っておりました。
 
 出版社の方からは、以前から活動を本にまとめることはできないかと声をかけて頂いていたのですが、署名活動の最中には時間的精神的余裕もなかったため、先方と話をするまでにも至っておりませんでした。しかしここにきて、署名活動に一応の区切りがつき、今後どのようにこの問題を訴えるべきかと考える中で、本の出版という手段を具体的に検討しようということになりました。そこで、これまでご協力して頂いた方々にお知らせと共にご協力のお願いをしたところ、多数の方に申し出ていただき、その皆さんのご協力のもと具体的な準備作業を進めることとなりました。
 
 記憶というものは時が経つにつれて確実に風化します。2004年、経営者、選手、ファン、マスコミ等、まさに日本中を巻き込んだ球団合併問題が、 過ぎ去ってしまえばもはや「終わった出来事」という意識の下に扱われて行くことを、私は非常に危惧しています。応援するチームを失い、深い絶望や悲しみを抱えることになった多くの大阪近鉄バファローズ、オリックスブルーウェーブのファンが存在するという事実。そして、プロ野球に存在する多くの問題は、実はほとんど解決されていないという事実。これらの重要な事実を無視して、2004年の球団合併問題を「終わった出来事」という一言で表現することは到底出来ません。2004年、プロ野球に何が起こったのか。経営者、選手、そしてファンは何を考え、行動したのか。それらの出来事を出来るだけ客観的に、詳細に記述しようと思っています。

 球団が合併したという事実そのものは、記録として歴史に残るでしょう。しかしこの合併問題は、そのような片言の言葉だけでは決して語り尽くすことは出来ません。我々野球ファンの一体誰に、予想できたでしょうか? 50年以上の歴史を持ち、球史に残る10・19の名勝負も忘れ難い大阪近鉄バファローズが合併により消滅するなどと。 かつて常勝を誇った阪急ブレーブスの輝かしい歴史を受け継ぎ、世界的名選手イチロー選手を世に送り出したオリックス・ブルーウェーブが合併するなどと……。どのチームにも積み重ねてきた歴史が存在し、それは多くの先人が苦心し努力してきた賜物です。その歴史が失われたこと、奪われたことは、プロ野球70年の歴史の大きな汚点であり、決して忘れてはならない「事件」だと思います。
 
 一旦失われた歴史は、決して元には戻りません。今回の署名活動には、活動に参加し て下さった方々、また署名をして下さった方々はもちろん、多くの方々の様々な思い が込められています。後の人たちがこの合併問題を振り返ったときには、単なる記録 だけでは分からない私たち野球ファンの思いが伝わってほしい。そして、このような 出来事が2度と起こらないようにしてほしい。そんな願いを込めて、記録本の制作に 取り組みたいと思っています。


プロ野球・チーム存続を訴える会・代表  新熊康助 


◇なぜ本の出版なのか?
1、HPに限らずいろんな媒体で訴えることで、より多くの様々な層の方に訴求でき、 効果的であると考えました。
 会の名前も知らなかったような方にも読んでいただけるような本となればと考えております。そういっ た方々も含め「ファンの視点」から球団合併・球界再編問題を見つめ直し、もう一度 立ち止まって、感じ・考える契機となってもらえるようにと、後々後悔しないよう出 来る限りのことをやっていきたいと考えております。署名活動を始めたときの思いと、 なんら変わりありません。
2、多くの人の声をカタチにしたいという思いから、“の制作”という、多くの人 が参加してもらえる手段をとりたいと考えました。
 HPで報告をする場合、一部の方に作業偏ってしまい今回のように多数のメンバーに関心をもって改めて参加して頂くことはできませんでしたが、今回多数のご参加を頂き本を出すことのインパクトは活動する側に対しても充分認められたと考えております。
3、媒体それぞれに特性がありその適性を考えるとHPより本の方が適性があると考えました。
 活動の報告はHPにも掲載しておりますのでどうぞご覧下さい(こちら)。ただ、こ の問題に対し、ファンがどう考えどう動いたのかを詳細に描くためにはHPでは限界 があり、本の方が適性があると考えました。HPに掲載した方が効果的であることに 関しては今後もHPで訴えていこうと考えております。

◇出版の形態などについて
4、私どもが編集活動を直に行えるので私達の思いを形にしやすいと考えました。
 出版社の方には専門家の立場からアドバイスはいただきますが、企画・編集・執筆はすべて私達の手で作業できるということで、私達の思いを形にしやすいと考えま した。ファンによる手作りの、ファンの視点からみた合併問題に関する本は今までに ないのではないかと思っております。会のメンバー以外の方からのご意見も参考にし ながら、ファンの視点でファンがその時何を考えどのように行動したのかという点を 中心にして描いていけたらと考えています。
5、この先もし出版が具現化し、もしも当会に利益が生じた場合はその時点でふさわしいと思われる慈善団体等に全額寄付させていただく予定です。
 もしも出版が決定しても、初版では印税(利益)は発生しません。また、出版社から の原稿料もいただきません。万一、増刷になり印税(利益)が発生した場合は、その全額を慈善団体などに寄付することにしました。寄付先など詳細につきましては、協 議の上、今後サイト等でお知らせしたいと思います。
6、署名活動に関わった方にご連絡し、当会と有志の方で現在準備作業を進めております。
 「バファローズ・ブルーウェーブのチーム存続を訴える会」は「プロ野球・チーム存続を訴える会」と 名称変更しましたが、署名活動は引き続き行い、旧会時に頂いた署名も併せてオリックス球団に提出させていただきました。現会員の他にも活動に関わった多くの有志の方にご参加頂いて準備作業を進めております。
*こちらで連絡先把握できている方についてはご連絡差し上げましたが、 署名活動に今まで関わられた方でご連絡がいってないかたがいらっしゃいましたら 改めてご案内差し上げたいと存じます。お手数ですが
ぜひご連絡お願いします。

◇その他
7、個人的な情報についてはご本人の承諾がない限り掲載することはございません。
当会では今回の本の編集を含む全ての活動に関してにプライバシー保護に最大限の注意を払っております。「個人情報保護に関するガイドライン」
8、その他ご質問がありましたら、どうぞお気軽にご質問下さい。
上記(7)の観点からも署名活動に携わった方の個別のデリケートな事情に配慮し、全てのご質問に関してお答えできない場合があります。その点どうぞご了承下さい。
9、皆さまからのご意見及び寄稿も募集しております。
 皆さまから本の内容等について追加して欲しい内容や、感じたことなどのご提案を、 掲示板やメールにて頂戴しております。 ページ数などの編集上、全てを掲載するこ とは無理かもしれませんが、それらの内容は本編集・企画の参考として活用させて頂 き、少しでも多くのファンの声を形に出来ればと考えています。どうぞご協力よろくお願いします。


タイトル:「合併反対」(サブタイトル未定)

著  者:プロ野球・チーム存続を訴える会 記録本編集委員会(注1)

出 版 元:長崎出版

発 売 日:2005年4月

価  格:1,500円+税

内  容:本の編集メンバーの目から見た合併反対署名運動のドキュメンタリー。球界再編問題の中でファンがどう思い、動いたかを事実をもとに記録。署名報告、球界再編問題年表、オピニオン、用語集等も。(注2)

(注1)
・この本にはこれまで署名活動等で一緒に活動してきた全国の30数名のファン有志が執筆・編集に直接加わり、その他多くの方々にもご協力頂きながら現在出版に向け準備を進めております。
・合併反対運動を行ってきた他団体との混同を防ぎ、責任の所在を明確にするためにも、「〜訴える会」の名前は著者名の一部に明記し、「記録本編集委員会」という執筆・編集グループ名として表記する形をとっております。
・執筆等に直接加わった「記録本編集委員会」編集メンバーの名前は本の奥付に連記させて頂きます。
(注2)
・編集メンバー及び承諾者以外は個人の特定ができないよう注意を払っております。(但し、公人はその限りではありません)個人的事情により特に希望があった方に対してはその希望に沿うよう配慮をさせて頂いております。(出版前の原稿を第三者に見せる事は通常ありえないことです。この点、各執筆者及び版元からご配慮を頂き、*05/03/11追記)希望者には事前に当該原稿の確認もして頂いております。
→「個人情報保護に関するガイドライン」*05/03/11追記
http://www.uttaeru.jp/kojinjouhou.html
(注3)
・原則として制作途中段階での原稿は非公開ではあるものの、当初よりプライバシーの問題について危惧されていた会の元関係者の数名の方のお申し出に対し、必要に応じて特例として当該原稿の公開が行われてきました。
これまでご確認していただいた限りでは、いずれの方からも「執筆者・協力者以外の個人の特定が出来ないようになっている」とのお言葉を頂いております。 最終的に本の質を上げるための原稿修正はいたしますが、確認されたそれら部分の内容等が変わることはないため、「これ以上の原稿の公開は行わない」ということになりました。 今後も関係者外の個人の特定が出来ないよう、プライバシーに配慮する姿勢は変えずに編集作業を進めてまいります。




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